2024.08.01
月刊ぬりかえDr.コラムドローンを使った外壁点検が可能に!
こんにちは!ぬりかえDr.くんです。
前回ご紹介した法定検査では、外壁の種類によっては10年ごとの全面打診検査が必要なことをご紹介しました。打診検査は足場の設置や広範囲の壁面全体を人力で検査する必要がありますが、この検査をドローンで代替することが可能になりつつあります。
今回は、ドローンによる外壁検査についてご紹介します。
ドローンの進化と従来の外壁点検の方法
近年、ドローンによる空撮映像を見かけることが増えました。ドローンの空撮技術は、映像のみならず多くの業界で活用されています。実は、建物検査の分野でもドローンが活用され始めています。これはドローンの安定飛行技術が進化したことと、その映像が点検や検査ができるほどに高度化してきたためです。
建物の外壁検査は、テストハンマーと呼ばれる専門の道具を使って外壁を叩き、響く音によって外壁の状態を判断する打診検査と、目視や触診による検査が主流でした。しかし、作業員が外壁全面を検査するため非常に時間がかかります。さらに足場の設置や高所作業車を準備する必要があり、費用は高額になりがちでした。
新技術!ドローンと赤外線カメラによる外壁検査
令和4年1月の建築基準法一部改訂により、ドローンによる赤外線調査が建築物の外壁定期調査方法の一つとして認められました。赤外線外壁調査とは、対象物の温度差を利用した測定方法です。外壁タイルやモルタルが浮いてしまった場合、日照が十分な環境では躯体とのすき間の空気が暖められて正常な壁面よりも高い温度になります。赤外線カメラを搭載したドローンで壁面の温度差の解析が可能な映像を空撮することによって、外壁の不良部分を見つけることが出来るのです。
ただし、ドローンによる検査には、100g以上の機体を飛ばすのに必要な無線免許やドローンの操縦技術が必要で、赤外線建物診断技能師の資格所持が推奨されています。また、建物の場所や周辺の環境によっては、警察署や国土交通所など関係各所に飛行申請が必要な場合もあります。
ドローンを使った赤外線外壁調査の4つのメリット
ドローンを使った赤外線外壁調査には、主に4つのメリットがあると考えられます。
低コスト化
足場が不要なことや人件費や機材費を削減出来るため、費用を抑えられます。
期間短縮
短時間で広範囲の調査が可能なことや足場を組む時間が不要なため、作業期間を短縮できます。
記録保存が容易
手作業を記録することなく、撮影データが保存出来るため正確な検査記録の保存が容易になります。
高い安全性
高所作業が無くなるため作業員の安全が確保できます。また、最近のドローンは自動操縦や衝突防止センサーが搭載されているため、操縦ミスなどによる危険も最小限となっています。
今後はドローンによる検査が主流に!
現在はまだ足場を組んだりゴンドラを用いて実施する打診検査が多いですが、将来的にはドローンによる外壁検査が主流になっていくでしょう。
阪神佐藤興産は、マンションやアパート、戸建てのリノベーションをはじめとする多くの外壁塗装や塗り替えを手掛けてきました。法定検査の実施もお手伝いさせていただいております。阪神佐藤興産までお気軽にご相談くださいませ。