2021.11.01
月刊ぬりかえDr.コラム軒天は定期的にチェックしよう!
『軒の天井』だから『軒天』
こんにちは!ぬりかえDr.くんです。
皆さん「軒天」ってご存じですか?このコラムをご覧の方に、天ぷらの種類だと思った方はいませんよね(笑)。軒天は建物から伸びている屋根の裏側部分のことで、建物を風雨から守る大切な役目を担っています。まさに「軒の天井」だから「軒天」です。しかし、屋根の裏側ということもあり、メンテナンスが疎かになりやすい場所のようです。
今回は、そんな軒天についてお話ししていきましょう。
軒天に用いられる主な素材2種類を紹介
軒天は主にボードタイプと外壁一体型というふたつの種類に分類されます。外壁がサイディング張りの場合は「軒天ボード」が使われ、モルタルなどの塗り壁の場合は「外壁一体型」になることが多く、「外壁一体型」は外壁と同じ方法でリフォームすることになります。
軒天ボードは、ケイ酸カルシウム板(ケイカル板)と呼ばれる不燃系の外壁材が最もよく使われています。価格や施工のしやすさに優れている素材としてベニヤ板もありますが、ケイカル板はベニヤ板に比べて耐久性や耐火性、耐水性が優れており、防火性能基準をクリアした製品も多いので、安心して使うことができます。また、ケイカル板の軒天には、屋根裏に溜まった熱気や湿気を外部に排出するため、表面に小さな穴がたくさん付いた有孔タイプもあります。
軒天の劣化症状もいろいろある
建物は新築から10年ほど経つと様々な劣化症状が発生するため、定期メンテナンスを実施することをおすすめします。
軒天にはどのような劣化症状が発生するのでしょうか。劣化症状によっては、早急に工事が必要な末期状態の症状から、補修の必要がない症状までさまざまです。
劣化症状1)色あせ
外壁と同じように経年劣化で色があせてくることはあります。これを止める術はありませんが、外壁塗装の際に、軒天も一緒に再塗装することをおすすめします。
劣化症状2)シミ
軒天の一部が茶色いシミのようになっている場合、雨漏りしている可能性があります。軒天に出現するシミの原因の大半が、屋根に溜まった雨水が排水されず、屋根最下部の軒天部まで流れてきてしまうケースです。早急に修理することをおすすめします。
劣化症状3)剥がれ
ベニア板や化粧板など木材の軒天材では、剥がれや、ささくれのように欠けてしまうことがよく見られます。剥がれの上から塗装しても塗料はうまく乗りません。下地板を貼って対応することになります。
劣化症状4)藻やカビ
通気性が悪かったり、雨水がうまく流れていない場合、藻やカビが発生することがあります。藻やカビの発生は雨漏りの前兆です。藻やカビがシミになったら、雨漏りしている可能性が高いと考えてください。すぐに専門業者に修理の相談をされることをおすすめします。
劣化症状5)穴あき
外壁の一部劣化や雨などによる腐食で、軒天の一部に穴が空いてしまう場合があります。この穴から、さらに雨水の浸食や鳥などの動物侵入などが起こる可能性あります。放置していると建物に大きなダメージを与えるので、早い段階で修理しましょう。
軒天もこまめなチェックを!
ここまで読んでいただき、軒天を「雨水が直接当たらないから劣化しない」と軽視する人はいなくなったと思います。雨水が直接当たらなくても、湿気がこもりやすいので塗膜保護がされていない軒天はすぐ傷んでしまいます。さらに外壁に吹き付ける風が土埃を付着させるため、建物の美観性も損ねてしまいかねません。しっかりとチェックや補修をされることをおすすめします。
阪神佐藤興産では、ご自宅をはじめとした建物の外壁ぬりかえ塗装はもちろん、軒天の補修や再塗装など、建物に関するあらゆるご相談をお受けしています。阪神佐藤興産までお気軽にご相談くださいませ。